同僚の温かいアドバイスを受け、戦力として着実に成長
「スタッフは、わが子のように宮嶋さんに接しています。彼がなにか困っていると、こうしたら、ああしたらとだれかがすぐ声をかけます」。そう話すのは株式会社インフォゲートの営業本部の森田永子課長。「宮嶋さんを特別扱いしているわけではなく、元々そんなアットホームな職場なんです。ですので、障害のある方の正式な採用は初めてでしたが、なにも不安はありませんでした」。
さいたまレンタルセンターでは、介護用品のレンタル事業を中心に行っています。配送、組立から、回収後の消毒、洗浄、修理まで。新品同様にメンテナンスをします。宮嶋さんの担当は、このメンテナンスの仕事で、介護用ベッドのサイドレールなどをきれいに磨き上げ、傷ついた所を丁寧に修復しています。「当初はここをやり直してと注意されると戸惑うこともありましたが「使う人のことを考えるときれいな方がいいよね」と話すと、納得して取り組むようになりました。この半年で他の従業員と変わらないスピードでこなすことができるようになっています」。
宮嶋さんは、午前中にメンテナンス業務を、午後からは介護用品を詰めるダンボールの組立作業をおこないます。「ダンボールの組立作業も、先輩のアドバイスをしっかり聞いてどんどん上達しました。いまでは小型のダンボールは、すべて宮嶋さんひとりに任せています」。
「仕事が楽しい、この仕事をずっと続けたい」と話す宮嶋さん。お給料は月給制で、大半を貯金しているそうです。その中から母の日にはケーキを、妹の誕生日には大好きなうなぎをごちそうしプレゼントも購入しました。家族と外食する日は、朝からとても楽しそうと森田課長。家族が喜ぶ姿は、仕事のやりがいのひとつになっているようです。
「仕事のレベルアップを図るため、今日いくつ仕事をこなしたのか、いくつ注意されたのかを自分で書き込むチェックシートも用意しました。これを見れば自分がどこまで仕事ができるようになったかがわかるので、モチベーションが上がってきたようです。これからは、他のスタッフがこなしている複雑な用品の作業にも、徐々に挑戦してもらおうと思います」。
温かく応援してくれる同僚に囲まれ頑張る宮嶋さん。使う人の喜ぶ姿を思い描きながら、できる仕事をひとつずつ増やし、大切な戦力として成長を続けています。
宮嶋琢人さんと森田永子課長、さいたまレンタルセンターのみなさん
介護用ベッドを消毒、洗浄
傷や汚れを修復、新品同様にします
ダンボールもきれいに組立られるようになりました
「地味な作業ですが、使う人にとっては大切な仕事です」と営業本部の森田永子課長