夢へのかけ橋実践塾。3塾修了式、新堂塾中間報告、新塾研修会。
利用者さんの給料増額へ、卒業は、新たなはじまり。
大切なのは卒業後も続けること。その努力はきっと数字に現れる。
製菓などの食品事業を柱にした第2期亀井塾、農業とネットワークづくりをテーマにした熊田塾、第2期武田塾卒業者がより高い目標達成に挑んだ5万円必達塾。利用者さんの給料増額と仕事の拡大を目指し、2015年10月にスタートした3塾の研修も9月8、9日の合同修了式でひとつの区切りを迎えました。
当日は、第3期新堂塾の中間報告と新たに始動する第2期楠元塾の開講式も同時に開催。卒塾生の成果報告の前に、瀬戸理事長は、「成功したことも、失敗したことも包み隠さず後輩たちに伝えてください」と挨拶しました。
「棚卸しで材料費を見直し原価率を改善した」、「他塾生から果物や商品を仕入れ、売り上げの新しい柱ができた」、「迷ったときはやるだけと新工場を建設した」、「夢へのかけ橋 事業改革モデル化資金で、新しい機械を購入して生産体制も整った」など2年間の成果を報告。中には、「営業体制を整え、目標まであと一歩でした」と話す塾生もいます。
修了式には、夢へのかけ橋実践塾を卒業後、さらなる成長を遂げたふたりの先輩も参加し、近況を報告しました。
「弁当の塾なのに弁当事業を立ち上げたのは、残り1年になってから。ゼロからのスタートでしたが、卒業後も塾長の教えを守り、1ヵ月の販売数は約4050食、150万円以上を売り上げるようになりました」と楠元塾1期生の NPO 夢 さぽーとの福原さん。「入塾時の給料支給額は約6700円で、他の塾生の半分以下。それでも生産性を上げるライン化や利用者支援のありかたを学び変わりました。現在は営業に力を入れ、約4万円の給料を支給しています」と新堂塾1期生の NPO 出愛いの里福祉会の高橋さんも報告しました。ふたりの話は、今後も塾で学んだことをコツコツと続けていけば、きっと成果が現れることを証明してくれています。
「卒業しても終わりではありません。これからの切磋琢磨こそが大事です」と瀬戸理事長は、塾生たちにはなむけの言葉を贈りました。
成果報告のあとは、塾長賞の表彰へ。「みんなの頑張りを見てきたからこそ、ひとりだけを選ぶというのは難しかった」と話しながら、3塾長が塾長賞を発表しました。
今後も同じ目標を持つ仲間と情報を交換し、互いに高め合う関係に。
翌日は、塾長たちが講評をおこない、卒業していく塾生にエールを贈りました。「目標は5万円か7万円か、その上か。ゴールを見失わなければ、日々の取り組みも揺らぎません」と武田塾長。亀井塾長は、「設備や環境を整えるにはお金がかかるが、利用者さんのスキルを上げ良い商品をつくることはできる」と激励。熊田塾長は、「失敗を恐れずやっていきましょう。私たちが信じて行動すれば、利用者さんの人生も変わってきます」と伝えました。「利用者さんの適性に合った仕事を提供すると力が出るし、能力も伸びる」と新堂塾長。新堂塾のアドバイザー 東京学芸大学の菅野教授は、「卒業後も機会をつくり、互いの課題と解決法を報告し合いながら進んでください」とアドバイスしました。
実践塾最後の分科会で塾生たちは、「今後も塾生間のつながりを深め、利用者さんのスキルアップ、仕事の拡大、給料増額を目指して互いの姿を確認しましょう」と、仲間としてこれからも切磋琢磨することを約束しました。
瀬戸理事長。
第2期亀井塾。塾長、社会福祉法人 ひびき福祉会、亀井 勝 理事長。
熊田塾。塾長、社会福祉法人 こころん、熊田芳江 常務理事。
5万円必達塾。塾長、社会福祉法人 はらから福祉会、武田 元 理事長。
NPO 夢 さぽーとの福原和美さんと、NPO 出愛いの里福祉会の高橋勝茂さんの2人の実践塾卒業者も近況を報告。