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30年度 助成金事業。

平成30年度は、全国から、8団体が、ジャンプアップ助成金に選定されました。

福祉施設が経済力を兼ね備えることが、障害者の真の自立には不可欠です。そのお手伝いとして、すでに障害者の給料アップに実績がある事業所に対し、さらなる飛躍のための事業資金、500万円を助成。壁を打ち破ろうとするかたがたを応援します。

精神障害者就労支援センター、通所授産施設 とよみ園。大分県津久見市。就労継続 B 型。

保冷剤製造機の購入。

製造力アップは喫緊の課題。

2000年開設の とよみ園は、当初から自主製品の重要性を認識し、地元企業の指導を受けて、保冷剤の製造販売を手がけています。作業の柱は、みっつ。ひとつは海苔、醤油などの袋詰めや、ラベル貼りなどの委託作業、ふたつ目は柑橘農家や、 JA ニラ作業施設外就労、みっつ目は とよみ園が開所の年から手がけている、とよみ園ブランドの中型、大型保冷剤の製造、販売です。

保冷剤製造は、大分県漁協を皮切りに、積極的な営業を仕掛け、近畿以西690社、全国ネット販売、卸売2社と取り引きをおこない、利用者給料の50パーセントを稼ぎ出しています。今後も、販路拡大は望めるものの、繁忙期には2台の製造機はフル稼働状態。注文をお断りしなければならない状況も予想されました。

そこで、顧客ニーズをより満たすことのできるように、新鋭機1台を追加購入して、3台体制にすることにしました。導入後は7月の稼働を目指します。

ともにー しょうりんじ。大阪府堺市。就労継続 B 型。

おしぼり自動包装機の購入。

触法障害者の社会参加と、経済的自立を支援する。

おしぼりのレンタル業を営む企業が、社会適応訓練所の機能を備えていた経緯から、2011年に NPO 法人として設立された、南大阪自立支援センター、ともにー しょうりんじは、おしぼりとタオルのクリーニングに的を絞り、利用者の生活の質の向上を目指しています。触法障害者にも、積極的に門戸を開き、給料についても、利用者の能力と成果に見合った額を支払い、障害基礎年金と給料で、国が定める最低生活費を上回ることが目標です。

しかし、現在使用している おしぼり包装機では、毎時700本程度が限界。さまざまな障害特性にも対応のうえ、給料アップを図るには、安全で処理速度が速く、単価の高い、厚手の高級おしぼりも包装できる、新機種の増設が必要です。4台を導入した場合、月 売り上げ最大252万円増を見積り、導入から3年で、平均月額給料を大きくアップさせることを目論んでいます。

障害者支援施設、新生園。岩手県紫波郡矢巾町。就労継続 B 型。

オンデマンド印刷機、丁合機、手差しミシン機の購入。

機材整備で働きやすさと、内製化率アップ。

老朽化した印刷機のリプレイスのために、助成に応募した新生園。近隣の学校や官公庁等から、さまざまな印刷物を受注しています。しかし、機械の老朽化により、事業運営に黄信号が灯りました。丁合機は、部品の生産が終了し修理は不可能。印刷機の保守点検料、カウンター料も高額です。これらを踏まえて、新機種を選定し、内製化を図ることにしました。売り上げ利益約160万円の上昇を見込み、給料増額につなげる計画です。

日本海倶楽部、ザ ファーム。石川県鳳珠郡能登町。就労継続 B 型。

小型高温高圧調理機、ホットパック等の購入。

レトルト食品開発で、農福プラス商の連携へ。

3ヘクタールの耕作放棄地を購入し、石川県で、カボチャやブドウといった作物の生産販売を主力とする同事業所。しかし、降雪などの影響もあって農閑期が長く、一年を通じて作業量と、収入の安定化を図ることが大きな課題でした。

そこで立案されたのが、6次産業化へのシフトです。具体的には、レトルト食品、かぼちゃスープの開発を考えており、その製造に必要な生産設備の導入資金の一部に助成を活用します。

就労継続支援事業所、チーム紅蓮。北海道旭川市。就労継続 A 型。

刺繍ミシン、 UV プリンター、自動プレス機等の購入。

既存事業の領域拡大で、ニーズに対応。

障害当事者による、障害者の自立就労サポートを掲げるチーム紅蓮は、旭川市で、多岐にわたる地域の共創事業を展開しています。特に、ものづくりに関わる分野では、プリント T シャツや、応援幕などのデザイン製造を手がけています。現在、売り上げ、給料の増額を目的とする事業の強化拡大を進めており、新たに応援幕の刺繍加工や、屋外利用可能なプリント事業への進出を決めました。助成は、導入機器の整備に充てます。

ビストロ庵タンドール。島根県松江市。就労継続 A 型。

POS 連動タッチパネルオーダーシステム、釣銭機の導入。

オーダーの IT 化で、利益率改善を目指す。

ビストロ庵タンドールは、JR 松江駅近くに、社会福祉法人 ふらっと が開いた洋風レストランです。5年廃業率90パーセントとも言われる飲食業において、節目となる5年を乗り越えましたが、売り上げは、前年減の見通しです。この苦境を打開する策として IT 活用のセルフオーダーシステムの導入に踏み切ります。お客様のオーダーストレスの低減、スタッフ業務の効率化、 POS データの分析で客単価の向上、の一石三鳥を狙います。

特定非営利活動法人、余市 はまなす。北海道余市郡余市町。就労継続 B 型。

食品工場の増築改装、厨房設備の整備費用。

事業の軸足転換で、利用者の高齢化と、増員に対応。

利用者の高齢化、重症化で、作物栽培の作業が徐々に困難となる状況で、余市 はまなすが見出した光明が、アップルパイの製造です。その美味しさとマーガリン、添加物不使用が評判を呼び、2013年ごろから生産量が飛躍。今年度は約1万個を販売する見込みです。そこで、手狭ゆえ作業、保管スペースはもちろん、新製品開発などが難しくなっていた食品工場の増床に踏み切ります。生産能力は一気に2倍になる予定です。

はあと。北海道北斗市。就労継続 B 型。

作業棟のエレベーター、工場内のエアコン設置。

働きやすい環境整備で、事業拡大へ。

函館市内ホテルから出るタオルなどのクリーニング事業が好調な はあと。北海道新幹線の開通もあり、受注量は4トントラック2台分に増加する一方で、作業環境に問題が生じてきました。夏場は工場の室温が40度以上になること。2階建て中古住宅を利用した作業棟では、狭い階段での搬出入が重労働になっていることです。助成を活用して、利用者の健康管理と生産性の向上を図り、給料の倍増を狙います。

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