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夢へのかけ橋実践塾。

新堂塾修了式、楠元塾中間報告。卒業は新たな目標へのスタート地点。

2年や3年で成果が出なくても、頑張り続ける強い意志を.

作業分化、工程のライン化、5S などで、利用者さんの仕事の拡大と、給料増額を目指してきた第3期新堂塾。10月19日と20日、2年間の研修を終えた8名の塾生たちが、修了式を迎えました。

「みなさんは、いろいろなことを学び苦労をしてきましたが、前に進むための糧となったはずです。今は、まだ、満足できる数字に到達していなくても、胸を張って報告してください」と瀬戸理事長が挨拶しました。

「ライン化できる仕事に絞り込むことで、売り上げも伸びてきました。今後も顧客獲得に営業を続けます」。「作業の工程分化で、利用者さんの仕事の幅が広がり、モチベーションも上がっています」。「あの人にこの仕事は無理だ、と職員が勝手に決めつけていた。その間違いに気づいたことが一番の成果です」など、塾生は、数字に見えない手応えも報告しました。

続いて、弁当、配食サービスの第2期 楠元塾 塾生が中間成果を報告。修了式のお祝いに駆けつけた、2塾の1期生2名も近況を発表しました。

「入塾当初は、1日に販売できる弁当は片手で数えられる程度。そんな私でも、塾長のメニューや、盛り付けかたを真似しながら、少しずつ改善し、卒業時には約130食まで伸ばしました」と楠元塾1期生の飯田さん。新堂塾1期生の稲垣さんは、「塾在籍中には、誇れるような結果を残せていません。しかし、塾での学びを根気よく実践し続け、ひとつ成果を上げると、次の課題を職員全員で設定。今では、入塾時の目標の月額給料5万円を超えています」と伝えました。

新堂塾長は、「私たちの仕事は、2年や3年で簡単に結果が出てはくれません。それでもあきらめず、利用者さんのために努力を続ける、強い気持ちを持ってください」と講評。楠元塾長は、「卒業後の取り組みこそ大事です。先輩の姿を目標に、自立して進める力を培ってほしい」とエールを贈りました。最後に、新堂塾のアドバイザーである菅野教授が、働く。を提供し、働く力を伸ばすために、をテーマに講演。新堂塾での取り組みの基本をおさらいし、利用者さんを育てていく上での、今後の課題を段階的に示しました。翌日の分科会で、8名の新堂塾塾生は、初心を忘れず、取り組みを続ける意志を確かめました。

「卒業後の情報交換も大切」と、新堂塾1期生社会福祉法人ゆたか福祉会の稲垣伸治さん。

災害に遭っても前向きな楠元塾1期生、NPO さくらんぼのお家の飯田 香代子さん。

「給料増額だけではなく、利用者さんの働く力を伸ばすことこそ大切」と菅野教授。

「困ったときは、塾で学んだ原点に立ち返れば、問題も解決できます」と瀬戸理事長。

「利用者さんに、どう成長してほしいのかを考え、必要な環境を作り上げてほしい」と新堂塾長。

2016年10月にスタートした第3期新堂塾の8名の塾生が、2年間の研修を修了しました。

第3期新堂塾 塾長賞は。

塾長賞は、32名の利用者さんに、最も高い伸び率での売り上げ達成と、給料支給が実現できた高垣 愛さん(社会福祉法人 三木市 社会福祉協議会、三木市立障害者総合支援センター、はばたきの丘)です。

「周りの同意を得るために、塾長や、菅野先生に助けていただいたことも。いまは PDCA で全部署が利用者さんのために同じ方向を向き、力を合わせています」。

高垣 愛さん。社会福祉法人、三木市 社会福祉協議会、三木市立障害者総合支援センター、はばたきの丘。

決意も新たに、2年目の研修へ。第2期楠元塾。

10月20日の分科会では、初日の中間報告をもとに、楠元塾長が、具体的なアドバイスをおこないました。

「日々結果が出る弁当、配食サービスは、毎日でも改善することができます。1年間、撮り続けた弁当の写真を見て、メニュー、盛り付けの良い点、悪い点をチェックしましょう。また、在庫管理や、販売管理の数字は正確に把握できるようになったか。働く環境として、動線や、衛生管理などは整備できているのか。1年間やってきたことを見直し、2年目の改善に取り組んでください」。

「1年前に思い描いた姿に到達できているのか、なにが足りないのかを見直していきましょう」と楠元塾長。

自然栽培パーティ、第3回全国フォーラム in 福岡.

作る人と食べる人、ともに、農業と、福祉の未来を語り合おう。

11月23日、福岡県のアクロス福岡にて、自然栽培パーティ、第3回、全国フォーラムが開催されました。自然栽培パーティが目指すのは、無農薬、無肥料、無除草剤で、付加価値の高い農作物を育て、障害のあるかたが、地域農業の新たな担い手となっていくこと。現在、参加福祉施設数は、全国で70にまで拡大しています。

初日は、自然栽培パーティ 磯部竜太理事長の、「作る人と食べる人、それぞれのお話を聞いて、もっと多くのかたに、自然栽培の楽しさを知っていただきたい」との主催者挨拶からスタート。続いて、当財団の瀬戸理事長、福岡県福祉労働部障害福祉課長が、来賓を代表して挨拶をしました。

特別講演では、食べる人の立場から、日本一に輝いた福岡ソフトバンクホークスの工藤公康監督が講演。作る人からは、奇跡のリンゴの木村 秋則 氏が記念講演をおこないました。

続いて実践報告へ。報告1では、佐伯 康人 氏をはじめ、自然栽培を主事業にする4つの福祉施設が発表。「いろいろ失敗もしましたが、本当に野菜の味がする、と喜んでいただけたとき、苦労も吹き飛びました」、「いい土を作ることが、いい社会を築き、いい人を育てることにもなっていく」と、現場の声を伝えました。

報告2では、自然栽培パーティの磯部理事長をはじめ、流通や自然栽培をとおして、地域との係わりなどに取り組む4名が登壇。「農業で得るのはお金だけではない。地域のかた、子どもたち、企業とも深い繋がりが生まれます」、「指導してくれる農家のかた、流通を支える企業など、みんなで力を合わせ、福祉と地域の問題を一緒に解決していく、それこそが農福連携です」と報告しました。

翌日は、西新パレスで勉強会を開きました。自然農法歴42年の稲本農園の稲本 薫 氏が、自らの経験に基づく実践的なノウハウなどを紹介。株式会社北海道有機認証センターの塩田 彦隆 氏は、これからの農業に不可欠となる JGAP の認証取得について解説しました。

脚注: 自然栽培パーティは、一般社団法人農福連携自然栽培パーティ全国協議会の愛称です。

「より体に良いものを、と食材を探した妻は、自然栽培の農家と出会いました。妻の料理が、私を支えてくれています」と、食べる人、工藤公康監督。

「自然栽培は、食のルネッサンスです。2020年東京オリンピック、パラリンピックで世界に発信しましょう」と、作る人、木村 秋則 氏。

初日は、福祉施設が農業をおこなう楽しさ、意義を語り合いました。

2日目は、自然栽培をはじめるための、具体的な勉強会。

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