このページは音声読み上げブラウザに最適化済みです。

スワン工舎卒業生訪問,26,株式会社ワールドビジネスサポートさま。

明るい笑顔の頑張り屋さんは、うちの看板娘。

あこがれの接客業で頑張りたいと、人知れず努力を続ける吉野さん。「彼女はうちの看板娘。明るい笑い声が、お店をパッと華やかにしてくれます」と、スタッフみんなに愛されています。

株式会社ワールドビジネスサポート/ワールドグループの特例子会社として、グループ内の一般事務、社員食堂、清掃、喫茶、商品物流などのほか、カフェ FikaFika を3店舗運営しています。従業員376名のうち、障害のあるかたは2018年2月現在、142名です。

ヤマト自立センター、スワン工舎。

就労に必要なスキルの習得はもちろん、就労先の開拓から、ジョブコーチによる就労後のサポートまで、一貫したプログラムで、障害者の自立支援に取り組んでいます。

接客業には、体力も必要。毎日、腕立て伏せを続けています。

「ワールドグループの特例子会社として立ち上げたとき、障害のあるかたが一般事務をはじめ、さまざまな仕事を、どの職場でも、当たり前のように働ける環境をつくろうと決めました」と事業支援部の大柳節子さん。

カフェ Fika Fika 井草店は、もともと、杉並区の就労支援施設の中にあった喫茶店でしたが、10年前からワールドビジネスサポートが運営。他にも、杉並区内に阿佐ヶ谷店、永福町店があり、3店舗で、それぞれ、障害のあるかたが5名ずつ働いています。

吉野さんは、スワン工舎の頃から、接客の仕事にあこがれていました。しかし、体力に自信のない吉野さんは、水のはいったコップ6つをお盆に載せて持てません。そこで、毎日、腕立て伏せをして、持ち運ぶことができるように、力を付けました。この腕立て伏せは、いまも続けています。

吉野さんが出社して最初におこなうのは、開店準備です。テーブルを拭いたあと、シロップ、シュガーなどを、テーブルごとに決められた数だけセット。さらに、スプーンなどは、布巾で丁寧に磨いていきます。

「当初は、仕事をなかなか覚えられず、苦労していましたが、一度覚えたら、次は間違えません。接客ではメニューごとに異なる、料理の種類と提供の順番、さらに、フォークなどを置く位置も、すべて頭に はいっています。いまでは彼女がホールの中心。細い体で良く頑張ってくれています」と定着支援課の丸山直人さん。

そんな彼女たちに、働きやすい職場を提供することが我々の仕事だ、と、おふたりは話します。たとえば、スープを出したら伝票にスタンプを押し、どこまでお出ししているかを一目で確認できるようにするなど、わかりやすい仕組みづくりを工夫しています。

お店の名前 Fika Fika フィーカフィーカは、スウェーデン語で お茶を飲む、ゆっくりする、寛ぐ という意味。そこには、みんなで一緒に、ゆっくりと成長していきたい、という思いも込められています。

お店に出るのが楽しくて仕方ない吉野さん。「みんなやさしくて、ずっとここで働きたい」と話します。

「障害者や子育て中のママさんなど、それぞれのハンディも、力を合わせることで、プラスに転換できます」と事業支援部の大柳節子さんと、定着支援課の丸山直人さん。

吉野 美優さん。株式会社ワールドビジネスサポート カフェ FikaFika 井草店。平成29年6月13日入社。

「接客がとても楽しい」と話す吉野さん。勤務時間は9時30分から16時30分。休日は、ショッピングや映画、カラオケへ。得意な曲は竹内まりやの 元気を出して。

接客が大好きな吉野さん。笑顔を絶やしません。

スプーンやフォークも。丁寧に磨きます。

社会福祉法人ヤマト自立センター、第10回卒業者の集い。

記念すべき第10回、年代を超えて、絆を深めてほしい。

2月24日、埼玉県志木市のパルシティ志木で社会福祉法人ヤマト自立センターの記念すべき、第10回卒業者の集いを開催しました。スーツ姿も初々しい、平成29年度卒業者13名を含めた75名の卒業者が出席。瀬戸理事長は、「ひとつ 仕事を覚えたら次の仕事へ。成長していくみなさんの姿を、来年もここで見せてください」と挨拶しました。

新社会人としての働く思いを報告。

社会福祉法人ヤマト自立センターでは、2年間で就労のための訓練をおこない、企業に就労することで卒業になります。これまでの10年間で輩出してきた卒業者は160名、重複利用者は除く、です。

平成29年度卒業者13名は、瀬戸理事長から修了証書を受け取ったあと、それぞれの近況を伝えました。

最初は大変だったけど、いまは毎日が楽しい、と社員食堂で調理補助をおこなう山口里穂さん。 DVD などのレンタル返却などを担当する鈴木祥覚さんは、一歩ずつステップアップしていきたい、と話します。4月から はいる後輩の手本になりたい、と気合いがはいっているのは、老人ホームで生活支援スタッフとして活躍する、小野かなめさん。武井若菜さんは、手漉き紙による販促物の製造を担当しています。事務で活躍する村上由香さんは、もっと別の仕事もできるようになりたい、と意欲的です。老人ホームで清掃を担当する湊 勇希さんは、最後まで頑張りとおします、と元気一杯。靴屋で店舗業務とバックヤードを担当する川上 翔さんは、外国人のお客様が多くて緊張もしますが、少しは英語もわかるようになってきた、と話します。清掃業務に励む、最年長の佐治 明さんは、65歳になりましたが、1年でも長く仕事を続けていきたい、と報告しました。

仕事はもちろん、みなさん、プライベートも充実しています。

喫茶業務に励む吉野美優さんの休日の楽しみは、ご両親と行くカラオケと映画です。薬局店舗の清掃を担当する温井勇太さんは、給料で趣味のゲームソフトを購入しました。老人ホームで利用者さんの生活支援をおこなう中村 司さんは、新しく買った眼鏡が良く似合っています。守屋勇二さんの趣味は、気の合う仲間と出かける温泉旅行。北海道への旅行も計画中です。

10年勤続する先輩たちをお手本に。

続いて、みなさんの良い目標にしてほしい、と勤続10年を超える5名の先輩たちを表彰しました。株式会社ヤオコーの上福岡店で働く福井 生さんが代表として挨拶し、「大変なときもあるかもしれませんが、1日でも長く、働き続けていきましょう」と、新社会人の卒業者にエールを贈りました。

その後、和やかな雰囲気で懇談会へ。今年5月に、社会福祉法人ヤマト自立センターの業務執行理事に就任した高橋正浩氏は、「卒業者たちが築いてきた絆を、みなさんと一緒に、より強く大きくしていきたいですね」と挨拶。卒業者は年代を超えて親交を深め、楽しいひとときを過ごしました。

瀬戸理事長から、修了証書を受け取る卒業者たち。

社会人として活躍する、平成29年度卒業者13名。5名が欠席。全18名。

10年間勤務し続ける、5名の卒業者を表彰。みんなで讃え、お祝いしました。

「たくさんの卒業者が参加してくれて、本当にうれしい」と高橋業務執行理事。

「みなさんの笑顔で、周りを明るくしてください」と瀬戸理事長が挨拶。

公益財団法人 ヤマト福祉財団 トップページへ戻ります。
ヤマト福祉財団 NEWS の目次へ戻ります。