深い思いよりも、軽い気持ちで、爽やかに歩む。
いつも思うのですが、「ここまでの農地を広げ、ぶどうハウスや、農園でのレストハウスを整備してきたのは大変でしたね。そんな苦労を聞かせください」と、時々、言われることがあります。大変な気持ちでやってきたことはまったくないです。好きなことを思いっきりやれることの楽しさ、私の思い描いていた農業で、障害ある人たちと一緒に働くことを実現できる楽しさを思いっきり感じています。
はじめる時も、「こうあったらいいな。こんなこともしたいな」と、障害者の工賃向上のための農業は、どうあるべきか描いてきました。人に相談すると、「そんなの無理。障害者がどこまでできるの?」と言われることが殆どでした。でも、夢だけは広がり、この耕作放棄地を使ってアスパラガスをつくりたい。ここはタマネギ、この梨園は JA に出荷すればいいな。ぶどうをやりたいと言った時、皆、眼を丸くしたようで、この人は何を考えているのか、と思われていたようでした。
軽い気持ちで始めた就労継続B型で、農業に特化した経営たいは、私は責任者だからできたのかもしれません。なぜなら、前職では反対されることもあったから。就労継続B型事業と農業は相性がいいと思います。その相性は自身で引き付けるものです。こうしたい、ああしたい、と想いは広がっていきます。そんな想いを持てる、この事業に感謝しています。
農業、果樹栽培は栽培技術も大切で、技術いかんで収穫が伸び、収益向上していきますので、やっただけで成果が出てくるので、凄く楽しみです。また、メンバー、利用者のコンビネーションや、作業工程を変化させていくと、面白いように作業ができるようになっていくのも楽しいものです。
25年前から農業に取り組み、初めは稲作からで、今があります。農業、栽培のノウハウ、就労支援のイロハなどが組み合って、今のハーモニーができたと思っています。大地を耕し、草を刈り、定植した苗木と共に育ち、肩の力を抜いて、楽しく、一緒に汗を流すことに誇りと感謝をしています。
さあ、肩の力を抜いて、軽い気持ちで爽やかに。