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リレーコラム、夢をつないで、第22回。

有限会社、やんばるライフ、専務取締役、比嘉 ゑみ子。

1984年創業、有限会社、やんばるライフにて、2003年から障害者雇用に取り組む、専務取締役。2010年創業、合同会社、やんばる彩葉、代表。2015年に、A型事業所の株式会社、やんばるステーションを創業、取締役。2004年、沖縄県、中小企業家同友会に、健障者委員会、障害者委員会を設立、相談役に。中小企業家同友会、全国協議会、障害者問題委員会、委員長。

障害者雇用の現場で。チバリヨー沖縄。

2022年5月、復帰50年、半世紀を迎える沖縄。

アメリカの統治下にあったことと、島嶼県がゆえに、流通の負荷が大きいため、製造業が育ちにくかった沖縄。

復帰後、インフラ整備が急ピッチで進められ、亜熱帯の自然を求めて訪れる観光客が増加し、観光立県へのシフトが進み、基幹産業であった、1次産業から、観光産業へと大きく経済が動き、仕事も変化してきたように感ずる沖縄。

50年の間で、県民の仕事や、障害のあるかたたちや、就労困難者の仕事も、それなりに増加はしていますが、非正規雇用者が圧倒的に多い事も、県民所得が、全国ワーストワンを脱却できないひとつの要因にもなっているように思います。富裕層も増えて、二極化が進んでいるようにも見え始め、複合的な要因はあるにしても、沖縄の子どもの貧困率は、全国平均比で3倍という実態をどう考察するのか、課題も多いです。

沖縄が社会保障県から自立経済県になる道のりは残念ながら、まだまだ先のように思われます。さらには、現在のパンデミック、コロナかで、観光産業への打撃は計り知れず、非正規雇用者の解雇や、雇いどめも、必然的に多くなっているのは否めません。中でも、障害のある人や、ひとり親世帯を含む、就労困難者の人達は、コロナかの初期段階から対象になっている企業が数多くあります。

当然のごとく、障害者の就労支援の現場においても、清掃関連や、土産品のパッケージ等、仕事量は激減しています。それぞれ、新しい仕事の工夫をしながら乗り越えようと頑張っている事業所もありますが、施設、事業所のエム アンド エーも加速し、廃業も増加しています。

私は、戦前、戦後を通して、長い期間、さまざまな忍耐や困難を強いられ、乗り越えてきた、ウチナーンチュ、沖縄人の力をもって、コロナかをバネにするパワーを蓄えて、前に進むことを考えたい。

これからの世の中や、企業のありようも変化してゆくなかで、私たちは何ができて、何のために、何をしなければならないのか、情報や知恵を共有し、しっかりと連携をして、主体感を持って取り組まなければ、現状を打破することはできないように思っています。

チバリヨー沖縄。

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