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夢へのかけ橋実践塾。

利用者さんの給料増額に向かって。

残りの研修期間をいちにちでも有効に活かし、少しでも成果と自信を得たい。各塾生たちの真剣なまなざしに、塾長の言葉にも熱がこもってきます。

第3期,楠元塾。

全体研修。10月19日、20日。お客様の声から、求められるサービスの本質を探る。

岐阜県でおこなった全体研修では、課題となっている、利用者さんが仕事をしやすくする環境づくりについて、塾生たちが取り組みを報告。随分と盛りつけがきれいになった。盛りつけ台や、使用する道具の配置も変わり、作業の流れがスムーズになっている、などの成果を確かめながら、今後の新たな課題をふかぼりし、自分たちの施設に、どう反映していくかを話し合いました。

楠元塾長は、「利用者さんが働きやすいように、お弁当作りの流れが見える化するフローを考えていきましょう。さらに、給料増額を目指すには、福祉施設が得意とする、高齢者食を広げるべきです。それには、サービスとはなにかを、お客様の声から学ぶこと。そして、原価率など、明確な目標数字を決めておくことが大事です」と、全塾生に伝えました。

塾長視察。10月31日、11月1日。プロとしてのプライドをかけて、弁当を作る。Joint Joy。

京都府の塾生施設、エヌピーオー法人、Joint Joy の目標は、1日300個、年度内には200個の弁当の販売を目指しています。しかし、それだけの弁当を作る環境が、まだ整っておらず、特に、厨房が狭いことがネックになり、たくさんの弁当を並べて盛りつけるやりかたは、効率が良くありません。楠元塾長は、「広げる弁当箱の数を少なくすれば、盛り付ける人も重ならず、動きやすい。しかも、早く蓋を閉めて、配達にも行けます」と、アドバイス。「服装や、布巾などの衛生管理もしっかりチェックしてください。弁当屋として、お金をもらい、提供しているのですから、プロとしてのプライドをかけて作ること。高齢者にはこれが最後の食事になるかもしれない。そんな気概で作ってほしい」と、話しました。

農福連携実践塾。ぶどう剪定研修会。12月2日、3日。ぶどう栽培の実践を、先駆者から学ぶ。

農業を生業としている施設はたくさんありますが、どこまで事業として成り立っているでしょうか。農業を事業として成り立たせるためには、技術や、具体的なノウハウを学ぶことが必要です。

農福連携実践塾の次年度は、農作物の品目を決め、成功を収めている専門家や、農家から、実地で指導を受けることを検討しています。そのプレ研修会を、長野県の山田農場、ぶどう工房でおこないました。ぶどうの有機農業研究家、山田 まさるさんの技術をこの目で見たい、と多くの福祉施設が参加。「ぶどうを完全な無農薬で栽培することは難しい」と話す山田さんから剪定方法を指導いただき、実際に参加者が剪定作業をおこないました。さらに、品種や、土地にあった独自の工夫についても、指導いただきました。

第4期,新堂塾。

見学勉強会。10月13日。利用者さんが主役として働ける仕事を、事業の柱に。太陽のさと

兵庫県姫路市の塾生施設、社会福祉法人、五倫会の事業所、太陽のさとには、ディーエム作業以外にも、除草作業、空き缶リサイクル、ポスター貼り、お弁当作り、さらに施設外就労とたくさんの仕事があります。月額平均給料は、約3万6,000円に伸びていますが、利用者さんのなかには、作業に集中できていないかたの姿も。アドバイザーのかんの先生は、「あれもこれもではなく、利用者さんが担当する仕事を一本化することが必要では」と、疑問を投げかけます。

「利用者さんは、ひとつの作業を専門に担当することで、これは自分の仕事だという意識がめばえ、その作業に特化して、能力が伸びていきます。職員も、ひとりひとりに合った適切な支援ができるはず。さらに、その仕事で社会と関わっていく実感が湧けば、仕事の喜びにもなり、利用者さんの仕事ぶりが変わっていきます」と、アドバイスしました。

見学勉強会。10月14日。利用者さんを育てる、コミュニケーションの工夫を。ワークセンター, はれ

京都市にある、社会福祉法人、しゅうこう学園のB型事業所、ワークセンター, はれ の事業は、蜜玉マドレーヌなどの製菓、紙器加工、地元印刷会社と提携したディーエムの封入、封かんです。2021年度の平均月額給料は、3万5,000円でしたが、コロナ禍で、お菓子の箱など、観光客向けの紙器加工が減少。安定して需要があるディーエムに力を入れようと、じぐなども用意しましたが、利用者さんは、いまひとつ仕事に集中できず、給料増額には、生産性を上げることが課題となっています。

アドバイザーのかんの先生は、「でき上がった物を持ってきた利用者さんに、凄く上手くできましたね、次はこれをやってみて、と受け渡し時に声をかけてほしい」と、指摘。実践してみると、途端に利用者さんの動きが良くなり、仕事がスムーズに流れはじめました。「工程改善と同時に、信頼関係も築いていく。そのためのコミュニケーションを、より工夫してください」と、指導しました。

見学勉強会。12月1日、2日。働く、が、楽しくなる、仕事の提供の仕方を考える。やぎえん

広島市の塾生施設、社会福祉法人、やぎの事業所、やぎえんは、カフェの運営や、企業から委託されたさぎょうぎの補修などをおこなっています。「働くことは大切ですが、利用者さんが楽しく過ごす時間とのバランスが難しい」と、塾生。それを聞いた他の塾生は、「うちの利用者さんは、もっと仕事がしたいと言っている」と、話します。

アドバイザーのかんの先生は、「働くことで、利用者さんの力は伸びていきます。成長し、高い給料をもらえるとわかれば、仕事がもっと楽しくなる。働く喜びや、利用者さんの生きがいを作っていくのが、職員の仕事ではないでしょうか」と、伝えました。

翌日は、9月22日開催のパワーアップフォーラムでゲスト講演した、多機能事業所、あさひを見学。生き生きと、チョコレートづくりに励む利用者さんの姿を見た塾生たちは、目指すべき支援の姿を、改めて確認することができました。

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