デフリンピックをご存じでしょうか?
国際オリンピック委員会、アイオーシーが認めている、障害者の国際スポーツ大会は、みっつあります。ひとつは、皆さんがよくご存じのパラリンピックです。ふたつめは、知的障害のあるかたを対象としたスペシャル オリンピックスです。みっつめは、ろう者を対象としたデフリンピックです。
デフリンピックは、1924年にパリで開催され、百年近い歴史があります。しかし、国内ではデフリンピックが開催されたことがないためか、国内での知名度が約16パーセントと低いです。
2021年に開催された東京オリンピック、パラリンピック、以下、東京オリパラでは、ユニバーサルデザインや、バリアフリーの理念が広く知れ渡りました。東京オリパラのこのレガシー、遺産を継承し、発展するために、2025年に開催される東京デフリンピックは、情報アクセシビリティーや、コミュニケーション バリアフリーの促進を掲げ、共生社会の構築を目的にしました。
デフリンピックは21の競技種目があります。国内での開催は経験がないため、東京都や、国内のスポーツ団体、エヌエフと協働して、開催準備を進めます。他のスポーツ大会の陸上や水泳では、ピストルを使います。デフ競技では、ピストルの代わりにランプを用意します。自転車競技やサッカー等の団体競技では、笛の代わりに旗を用います。耳、聴力の代わりに、目、視力を使って、スポーツ競技に参加する形をとることが大きな特徴です。空手やテコンドーのような格闘技では、会場全体を、音声の代わりに、大きな光で知らせる方法もあります。
国際スポーツ大会は多くの費用がかかる、というイメージがありますが、私たちは、できるだけ市民の皆さんと協働しながら、手作りの大会をめざします。東京オリパラでは、コロナ禍により、市民の観戦が叶いませんでした。私たちは、市民が気軽に参加できることを求めており、特に、多くの子どもたちに参加してもらいたいと願っています。デフ選手たちの活躍や、デフスポーツの楽しさを知ってもらい、多くの、ろうの子どもたちに夢を与え、共生社会の構築に寄与したいと思います。
応援をよろしくお願いします。