日本障害フォーラム、ジェイディーエフは、13の全国規模の障害者団体、障害者支援団体で構成されています。私がジェイディーエフと知り合ったのは、東日本大震災、2011年のときです。ジェイディーエフ幹事会メンバーが仙台市を訪れ、私たち宮城県内の障害者団体と情報交換をおこないました。そしてジェイディーエフ支援センターが開設されて、支援活動が展開されるとともに、地元の団体との情報交換会等を繰り返しました。想定外の大きな被害と、長期にわたる困難な避難生活の中、ジェイディーエフ等の支援を受け、地元の私たちはつながり、支えあうことの大切さと、有難さにげんきづけられました。
その後、私はジェイディーエフの一員として、障害者権利条約の推進や、2020東京オリパラに向けた活動、そして、2022年8月の障害者権利委員会の対日審査の傍聴活動等にも参加することができました。ジェイディーエフを構成する多様な人々との出会いは、私にとって、大きな刺激でした。障害のある私だからこそ、できることがある、と考えるようになったのです。
そして、能登半島地震に際して、ジェイディーエフのメンバーとして、2月と5月に金沢市を訪れ、東日本大震災時にジェイディーエフの支援を受けるとともに、被災地の障害者団体が連携することの大切さ等を話しました。
ところで、過去の大規模災害時の反省によって、被災者支援に関して幾つかの改善があったはずなのに、現地の皆さんの報告をお聞きしますと、障害があることによって、様々な苦難に遭遇していることがわかりました。
国連、仙台防災枠組(2015から2030)では、障害者とその組織の参加は、ユニバーサルデザインに配慮し、多様なニーズを持つ人たちに応えることのできる防災、減災計画と、その実施のために重要である、と示されています。
この度も、避難生活の長期化が予想されますので、障害のある人々の多様なニーズをお聞きし、5月13日開設のジェイディーエフ支援センターと関係団体が連携し、個別的な支援とともに障害者支援事業所等への支援をもとに、だれひとり、取り残されない、インクルーシブ防災の実現に努める必要があります。