自然栽培パーティーは、2015年にヤマト福祉財団の呼びかけでスタートしました。
当初は、障害者の仕事づくりとして、農薬も肥料も使わない自然栽培という、付加価値の高い栽培に取り組んでみよう、という検証事業でした。全国、5つの福祉施設が集まり、自然栽培のお米づくりがはじまりました。
農薬、肥料がなくて、ちゃんと作物が育つのだろうか? 障害者が楽しく働くことはできるのだろうか?
そんな心配をよそに、お米は実り、販売もうまくいきました。何より、みんなが楽しく働けることがわかりました。
しかし、それ以上の成果は、地域とのつながりが生まれたことでした。みんなでワイワイ作業をしていると、近所の人が声をかけてくれたり、差し入れをくれたり、時々、苦情もありましたが、それがきっかけで、今では一緒に作業を手伝ってくれたりと、どんどん地域とつながって、地域も少しずつ変わりはじめました。
私たちはこの活動を、自然栽培パーティーと名付け、全国に活動を広げることにしました。
現在、参加する施設や農家は、140まで増えました。
私は自然栽培パーティーをとおして、農業、食、環境や、地域の課題など、より深く考えるようになりました。日本の未来はどうなっていくのか? 未来のこどもたちに、安心して暮らせる社会を残せるだろうか?
自然栽培パーティーは今、未来のこどもたちのために安全な食を広げ、自然豊かな環境で、みんなが生きることを考えられる社会にしたい。今は、そんな思いで、この活動に取り組んでいます。
自然栽培パーティーは、福祉施設で自然栽培に取り組むこと以外にも、作業を時々手伝ったり、野菜を購入したりと、誰でも参加することができます。
自然栽培パーティーが広がることで、日本の農業、地域の暮らし、障害者の生き方、そして日本の未来が変わると思っています。そんな可能性を信じ、これからも自然栽培パーティーは楽しく歩んでいきたいと思います。
今後とも自然栽培パーティーをよろしくお願いします。