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リレーコラム、夢をつないで、第33回。

自然栽培パーティーで、こどもたちの未来を明るく。

一般社団法人、農福連携、自然栽培パーティー、全国協議会、理事長、磯部 竜太。

1976年、愛知県名古屋市生まれ。大学卒業後、青果物流通会社の営業職を経て、2002年に社会福祉法人、無門福祉会に入職。2015年、第15回、ヤマト福祉財団、小倉昌男賞、受賞者である、パーソナルアシスタント 青空の、佐伯康人氏の指導のもと、自然栽培による農業を開始。法人全体で、休耕地、8ヘクタールを再生し、自然栽培を実施。自然栽培をとおして、近隣農家や、企業、学校とも連携をしている。一般社団法人、農福連携自然栽培パーティー、全国協議会、理事長。社会福祉法人、無門福祉会、事務局長。

自然栽培パーティーは、2015年にヤマト福祉財団の呼びかけでスタートしました。

当初は、障害者の仕事づくりとして、農薬も肥料も使わない自然栽培という、付加価値の高い栽培に取り組んでみよう、という検証事業でした。全国、5つの福祉施設が集まり、自然栽培のお米づくりがはじまりました。

農薬、肥料がなくて、ちゃんと作物が育つのだろうか? 障害者が楽しく働くことはできるのだろうか?

そんな心配をよそに、お米は実り、販売もうまくいきました。何より、みんなが楽しく働けることがわかりました。

しかし、それ以上の成果は、地域とのつながりが生まれたことでした。みんなでワイワイ作業をしていると、近所の人が声をかけてくれたり、差し入れをくれたり、時々、苦情もありましたが、それがきっかけで、今では一緒に作業を手伝ってくれたりと、どんどん地域とつながって、地域も少しずつ変わりはじめました。

私たちはこの活動を、自然栽培パーティーと名付け、全国に活動を広げることにしました。

現在、参加する施設や農家は、140まで増えました。

私は自然栽培パーティーとおして、農業、食、環境や、地域の課題など、より深く考えるようになりました。日本の未来はどうなっていくのか? 未来のこどもたちに、安心して暮らせる社会を残せるだろうか?

自然栽培パーティーは今、未来のこどもたちのために安全な食を広げ、自然豊かな環境で、みんなが生きることを考えられる社会にしたい。今は、そんな思いで、この活動に取り組んでいます。

自然栽培パーティーは、福祉施設で自然栽培に取り組むこと以外にも、作業を時々手伝ったり、野菜を購入したりと、誰でも参加することができます。

自然栽培パーティーが広がることで、日本の農業、地域の暮らし、障害者の生き方、そして日本の未来が変わると思っています。そんな可能性を信じ、これからも自然栽培パーティーは楽しく歩んでいきたいと思います。

今後とも自然栽培パーティーをよろしくお願いします。

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