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販路拡大研究会事業。

利用者さんの給料アップをめざして。お菓子の販路拡大研究会、スタート。

昨年の10月7日、滋賀県の社会福祉法人、共生シンフォニーにおいて開催された、第1回、お菓子の販路拡大研究会に、全国から10名の研究生が集まりました。2年間で、利用者さんの幸せを実現するために、工賃アップをめざします。

菓子製造、販売を共通項に。

昨年10月、財団の新しい事業として、販路拡大研究会がスタートしました。この研究会は、第10回、ヤマト福祉財団、小倉昌男賞、受賞者の、社会福祉法人共生シンフォニー、理事長、中崎ひとみさんを座長とし、菓子製造、販売を共通項に、全国の福祉事業所から応募を募り、約50名の応募者から選ばれた、10名の研究生が学び合う場です。

小倉、初代理事長の唱えた、1万円からの脱却が原点。

財団が1993年に設立して3年目の1996年、障害者の給料が月、1万円だったことに憤りを感じた小倉、初代理事長は、「障害者施設の運営には経営視点がない。自分は福祉は素人だけれど、何十年もやってきた経営なら教えることができる」と、1万円からの脱却をめざし、小規模作業所パワーアップセミナーを始めます。これが、財団がおこなっている塾や、研究会の源流です。

販路拡大研究会も、最終的な目的は、障害のあるかたの幸せの実現です。そのアプローチの手法として、施設で作っているお菓子の販路を拡大し、収入をあげ、利用者さんの給料アップをめざします。研究会は教えてもらう場ではなく、研究生の施設をはじめ、さまざまな事例から学び、2年間で成果を出していきます。

ファースト ステップは事業計画。

座長の中崎さんは、事例として、がんばカンパニーの成長の過程を、仕入れ販売のみで2000万円を出していた時代から、現在の1億5000万円の売上や、施設の規模、利用者人数と併せながら説明し、まずは、数字を把握し、事業計画を立てることがファースト ステップと話します。

研究生は、がんばカンパニーの工場を見学しながら、利用者さんの動きや動線、設備に、「参考にしたい」と、写真やメモを取り、持ち帰りました。彼らの新たな気づき、目標に向かう行動が成果につながることを期待します。

がんばカンパニーとは、社会福祉法人、共生シンフォニーのお菓子工場。毎日、約1トンのクッキーを製造。

販路拡大研究会。

第2回、ヒロシマルクト 開催。11月30日、スパイラルガーデン大州。つながる をテーマに19事業所が出展、マルシェの販路拡大で工賃アップへ。

福祉事業所で製造している自社商品の販路拡大に向けた取り組みに挑戦し、ともに成長していきたい有志を、広島県内で募集。地域での認知度を高めることを目的に、マルシェを展開しました。

ヒロシマルクトは、広島と、ドイツ語で市場を意味するマルクトを掛け合わせた造語。H,i は利用者さんたちが作る、高品質な商品を販売する、ハイスペックな市場をめざすという意味が込められています。

2回目の会場となったスパイラルガーデン大洲は、1週間前にオープンしたばかりの新たな商業施設。広島県内の19事業所が、来場者への声かけや、エスエヌエスを積極的にフォローし、雑貨、ティーシャツ、折り紙アクセサリー、無添加酒粕生石鹼、コーヒー、パン、イタリアンジェラート、チョコレート等々、対面で販売することで、商品の良さをアピールしました。また、地元のテレビ、ラジオ、雑誌、フリーペーパーに取り上げていただき、その結果、来場者は、前回を上回る、1000人超が参加、全体で約80万円を売り上げました。

目的は利用者さんの工賃アップ。単なるマルシェではない、Hi-roshimarkt が、広島と言えばカープ、宮島、平和公園に、Hi-roshi markt が加わることを夢見て、実行委員会も取り組みに力がはいっています。

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