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リレーコラム,夢をつないで,第34回.

有限会社ドアーズ、代表取締役、社会福祉法人、けいこう会、理事長、柴田 智宏。

地域の中で、施設が当たり前にあること。ヤマトの社員さんの活動を繋げていくピースに。

鳥取県倉吉市生まれ。2005年、社会福祉法人蒜山けいこうえんに入職。ワークスひるぜん、副所長。2006年、同法人、ワークスひるぜん、所長。2008年、同法人、理事、就労支援部長。 2013年、有限会社ドアーズ、代表取締役。ペットフード事業を開始。2015年10月、社会福祉法人蒜山けいこうえん、理事長。2016年、法人名を、社会福祉法人けいこう会に変更。2011年12月、第12回ヤマト福祉財団、小倉昌男賞、受賞。

ヤマト福祉財団との出会いは、2005年のパワーアップ セミナーに参加させてもらってからです。その後、第12回、小倉昌男賞を受賞させていただきました。当時は、障害のある人が、地域を巻き込んで安心して暮らせるための、働く場のシステムが評価され、受賞したことへの嬉しさと、その反面、そのシステムを一歩一歩、着実に進めていけるか、という不安がありました。様々な困難はありましたが、パワーアップ セミナーで学んだことを基本に進めていった結果、ペット関連商品を取り扱う、多くの企業から、仕事を受注できるようになりました。それに伴い、利用者の給料も上げていくことができました。

そして、今、ヤマト福祉財団からの助成で、購入ができた石臼は、単にそばを挽くだけではなく、14年前に計画した中の、ひとつのシステムとして、稼働を始めています。具体的には、地域の農家と契約し、蕎麦を育ててもらっています。その蕎麦は、けいこう会に運ばれ、石臼で利用者が挽き、そばことなります。そのそばこを、別の利用者が麺に生成し、袋詰め、箱詰めまで、けいこう会でおこないます。ここからは、出荷され、様々な場所で販売されます。これが、いわゆる6次産業化といわれる仕組みです。

私たちはひとつひとつのピースをつなぎ合わせていくように、生産者、農家としっかりつながり、その蕎麦が、障害のある人の労働保障につながっていることを理解してもらう努力をしています。そして、販売者には、この製品が生産者、農家と一緒に作っているものと分かってもらえるよう、説明を重ねています。そして、お客様が、それらすべてを理解して、購入いただけるシステムとなっています。

しかし、ここで忘れてはいけないのが、物流です。つながっている、お客様に届く、と一言で言ってしまいますが、物が、その場その場に届かなければ意味がありません。6次産業化の基本は物流です。

今回の助成は、その物流を支える、ヤマト福祉財団からいただいたことに感謝しています。そして、ヤマトグループの社員のみなさまが、ヤマト福祉財団を支えている事が、この大きな流れを創っていると思います。改めて、ヤマト運輸のみなさまの物流と、助成が、障害のある人達を励まし、労働を支えてくれていることに感謝申し上げます。

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