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この街で、一緒に生きていく。

基本作業のダブルチェックで、毎日が、誤配ゼロチャレンジ。

神奈川県川崎市高津区。東急電鉄田園都市線、溝の口駅からバスに乗って約20分。横浜と川崎の市境の住宅地で、社会福祉法人、県央福祉会、地域活動支援センター、つばさは、約9年前に、クロネコ DM 便配達をスタートしました。配達数は1日、約120冊。4人のメイトさんが中心となって、元気に配達しています。

川崎主管支店、高津久末センター。

面積、3.02平方キロメートル。人口、41,391人。世帯数、18,450世帯。

社会福祉法人、県央福祉会、地域活動支援センター、つばさ。

2010年10月、クロネコメール便、 DM 便をスタート。1日の配達冊数は約120冊。他にはノズル清掃、チラシ折り、シール貼り、仏器磨きなど。

障害者のクロネコ DM 便配達事業。

参入施設数、321施設。従事者数、1,638人。2019年2月現在。

お問い合わせは公益財団法人ヤマト福祉財団、 DM 便担当。

電話03-3248-0691、ファクス03-3542-5165.

https://www.yamato-fukushi.jp/.

2015年4月1日より、クロネコメール便配達は、クロネコ DM 便配達へと変わりました。

地域活動支援センター、つばさが、クロネコ DM 便配達を開始したのは、2010年。障害者のクロネコメール便(後に DM 便)事業を、当時の所長が知り、DM 便配達を活動の中心に据えて、施設を立ち上げたのが始まりです。スタート当初、メイトさんは5人でしたが、今では、登録しているメイトさんは16人。その中から、4人のメンバーが中心となり、徒歩でカートを引きながら配達をしています。

すべての作業をダブルチェック。

つばさ の仕分け作業のための部屋には、作業の流れ、というタイトルの、大きな紙が貼られています。書かれているのは、仕分けの順番と作業内容。この表に沿って、この日、仕分けを任された森恒春さんと、今野満幸さんがテキパキと作業を始めました。

最初は かぞえ。ヤマト運輸が運搬してきた箱に書かれている DM 便の冊数と、実際の冊数が合っているかを確かめるステップ。

まず、2人で DM 便を10冊ずつの束にして、冊数を確認します。数えてみると、箱には63冊と表記されていましたが、62冊しかありません。再度、丁寧に数え直すと、今度は63冊。2人でしっかり確認できました。

次に、中区分。4つのエリア別に DM 便を分類します。さらに、小区分では、番地順に並べたあと、お互いの作業をチェックし、正しく並べているかを確認します。

注意すべき DM 便は、地図にコメ印。

丸付けと読み上げ では、1人が番地と名前を読み上げて、もう1人が、地図に赤い丸を付けていきます。名前を読み上げた後に、「コメ」と言うと、コメ印を地図にマーク。ポストに はいらないかもしれない、厚みのあるものなど、注意の必要なものは特別に、コメと呼んで、別の場所に分けて置きます。

そして、ルート決め。今回は、今野さんが配達ルートを決める役割を担っています。地図全体を見渡しながら、赤丸の位置を確認。どのルートが効率よく回れるか悩んでいると、職員の阿久津真由美さんがアドバイス。スムーズに回れるルートが決まり、今野さんは配達する順番を、地図に、緑色のペンで書き込みます。

ラストは組み立て。ここでは1人が地図を見て、配達順に番地と名前を読み上げ、もう1人がそれを確認しながら DM 便をバッグにいれていきます。コメの DM 便は別の袋にいれて、仕分けが完了しました。

何度も確認してからポストイン。

配達は、1チームに、メイトさんが2人と、職員が1人。毎朝、メンバーを選んで2つのチームを作り、配達をします。冊数が少なくて時間があるときは、慣れていない人も加わり、主力メンバーが作業を教えてあげながら配達します。

投函の前には、確認タイム。バッグから DM 便を取り出す人が番地と名前を読み上げて、もう1人のメイトさんに手渡します。受け取ったメイトさんは、地図で確認。さらに、ポストの前で、表札や DM 便を再度チェックし、端末機を操作してからポストインします。

雨の日と、猛暑の日は団地から配る。

雨の日や、日差しの強い日は、団地の多いエリアからスタートするのが基本ルール。屋内のポストで雨が避けられ、日陰になる場所もたくさんあるからです。戸建ての多い住宅街は日陰が少ないので、夏場は36度以上になると、配達は一旦お休み。暑さのピークが過ぎるまで待つ、などの対策が取られています。暑い日は休憩を3回取る、必ず水筒を持って保冷剤をクビに巻いたり、帽子の中にいれたりする、などの細かなルールも決められています。

魔法のノートと地図は、たからもの。

つばさ では、以前、配達していたメイトさんから、団地の住人や、転入した家の名前を細かく書き込んだ、小さな手帳と地図を受け継いでいます。この手帳は、みんなが魔法のノートと呼ぶほど、便利な虎の巻。配達の際にも持参し、不明なことはすぐにチェックしています。手帳と地図は、使いながら少しずつ更新。どちらも、つばさ のたからものです。

配達が好きと語る、キラキラした目に感動。

ヤマト運輸、川崎主管支店、サービスセンター、半田浩章センター長は、「何度も確認することが基本となっていて、それが誤配ゼロに繋がっています。一生懸命さを再認識しました」と、つばさ の仕事ぶりを高く評価します。

ヤマト運輸、川崎主管支店、宮前野川支店、畠山直己支店長は、「イキイキと配達していることが伝わってきます。配達が好き、と言っていたときのキラキラした目に感動しました。これからも笑顔で、楽しく続けてほしい」と期待を込めて話しました。

つばさは3年前に、ヤマト運輸、関東支社から DM 便、誤配ゼロチャレンジの、年間、誤配ゼロ達成で表彰されました。この受賞をみんなが誇りに思い、その後も、確認と、工夫を積み重ねています。それぞれのつばさで、より大きく羽ばたけるように。ひとりひとりの能力を活かしながら、誤配ゼロへのチャレンジは今日も続いています。

記憶力が抜群で、情報リーダーの飯出翔吾さん。「もう、地図はすべて頭に はいっていますし、いつも町を歩いて情報を更新しています。以前、担当していた宅急便の配達をまたやりたい」。森恒春さんは、「方向音痴だけれど、仲間がいれば大丈夫。配達そのものが好きなので、これからも続けて行きたい」と話します。

赤い丸が配達先。どの道の、どの角を曲がると効率的かを相談して、配達の順番を書き込みます。

配達ルートを考える今野満幸さんと、職員の阿久津真由美さん。ふたりを見守る森恒春さん。

リーダーシップを発揮し、面倒見がいい、井上克貴さん。「慣れていない人が難しいと思うのはどこだろう、と、考えて、わかりやすくサポートしてあげるのが好き」。フットワークの軽い今野満幸さん。配達の際、不明なことは、魔法のノートですぐにチェックします。

ポストではなく、必ず手渡しで、と、頼まれている会社へ、元気に DM 便を届ける飯出翔吾さん。

必ず地図で確認し、ポストと DM 便の住所と名前を照らし合わせてから投函する、井上克貴さん。

端末機を操作する、飯出翔吾さんと、カートを引く森恒春さん。

「自分のペースで、ひとりひとりの能力を伸ばしていってほしい」と、つばさ、加藤昭和所長。

「端末機を使ってみたい。地図を見るのが好き。理由はさまざまですが、 DM 便をやりたい、と、施設に はいってくる利用者さんがとても多い」と山戸幸大副主任。

前列左から、幡野剛さん。小松治輝さん。井上克貴さん。飯出翔吾さん。今野満幸さん。森恒春さん。職員、松尾エツ子さん。

後列左から、職員、阿久津真由美さん。つばさ、加藤昭和所長。ヤマト運輸、川崎主管支店、宮前野川支店、畠山直己支店長。ヤマト福祉財団、南関東支部、余田真澄事務長。ヤマト運輸、川崎主管支店、サービスセンター、半田浩章センター長、山戸幸大副主任。

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