仕事をとおして成長してほしい.
JR 新座の駅から徒歩2分。特殊な測定器を開発するメーカー、協和界面科学株式会社で、日暮緩菜さんが働いています。
仕事は日常の清掃。外回りから、事務所、ラウンジ、階段、トイレ、観葉植物の水やりまで、館内の清掃をひとりで担当しています。曜日ごとのメニューを決め、1週間で全体の掃除が完了するという仕組み。昨年7月から3ヵ月のトライアル雇用を経て、10月から正式雇用となり、働き始めてから約1年になります。
総務部の神保浩子さんに、日暮さんの成長ぶりをお伺いしました。
「仕事ができることはもちろんですが、素直で真面目な人柄が、日暮さんの採用を決めた理由です。誰も見ていないところでも、陰ひなたなく、きちんとやってくれます。成長したところは、万遍なくやるだけではなく、汚れた場所を見つけて重点的に掃除をしたり、今日できたこと、できなかったことなどを報告してくれるようになったことです」。
最初は事務所の自分の席で小さく、「おはようございます」といっていたのが、今では着替えて事務所に はいると、みなさんに、笑顔で大きな声で朝のあいさつができるようになってきたことも、大きな変化だといいます。
20歳の日暮さんは、社内のアイドル的な存在。会社で社外講師をお呼びしておこなう社員研修にも参加したり、社員のみなさんも、気軽に声をかけてくれる雰囲気があります。
障がいのある人も、ない人も、みんな、仕事の楽しさを覚えて、社会参加ができる会社を目指したいというのが、会社のモットー。
「日暮さんにも、当社で仕事をとおして成長していただきたいという気持ちが大きいです」と神保さん。ゆくゆくは清掃だけでなく、デスクワーク、パソコンを使うような仕事の幅も、少しずつ広げていきたい、と日暮さんの可能性に期待されています。