鬼才に肉薄する大回顧展。
没後、四半世紀を越えて、今なお、私たちの魂を揺さぶりつづける芸術家、岡本太郎(1911年から1996年)。その芸術家人生を振り返る、史上最大スケールの回顧展が、この夏、日本万国博覧会、大阪万博テーマ館、太陽の塔がそびえ立つ大阪を皮切りにスタートします。
同展では、岡本を語るうえで欠かせない代表作、重要作が目白押し。戦災で消失し、岡本自身が再制作したパリ時代の初期作から、これまであまり注目されることのなかった晩年の作品までもが、国内外から集結。岡本太郎が切り拓いた表現の旅路を、6つの章立てで紹介していきます。
太郎の思想、生き様をまざまざと。
18歳の岡本太郎は、1929年に、神戸港から渡仏。近づく戦争の足音に帰国する1940年までの、約10年間をパリで過ごしました。イコクの地で貪欲に学んだ岡本は、抽象表現の影響を受けながら、芸術家としてのアイデンティティを確立し、帰国後は、自らの芸術理念の核となる、対極主義を提唱。その活躍は芸術表現にとどまらず、著作、コンニチの芸術、日本の伝統等を通じ、広く文化、芸術論を世に問いました。
絵画、彫刻から、壁画といったパブリックアートに、評論から、エッセイまで。多岐にわたる表現活動に本職を問われ、人間、全存在として猛烈に生きる人間、と応じたという岡本。その全貌に、本展で触れてください。ヤマト運輸株式会社は本展作品の輸送、展示に協力しています。