2020年度助成金事業。2020年度は、6団体がジャンプアップ助成金に選定されました。COLUMN
導入部2020年度は、6団体がジャンプアップ助成金に選定されました。
福祉施設が経済力を兼ね備えることが、障害者の真の自立には不可欠です。そのお手伝いとして、すでに障害者の給料アップに実績がある事業所に対し、さらなる飛躍のための事業資金、500万円を助成します。
主部1やすらぎ作業所。広島県くれ市。
作業部屋の改修と車両の購入。
- 就労継続 B型。
- 2018年度、平均給料、30,495円。21人。
- 2021年度、目標給料、34,483円。29人。
レモン加工作業の拡大による売上向上へ。
やすらぎ作業所は、平成30年7月の西日本豪雨によって被災し、作業場と、休憩室が水没しました。所長の、ピンチをチャンスに変える、を合言葉にして、何とか復旧し、前年度から始めていた、レモンの加工作業を拡充したことによって、同年度の平均工賃は、3万円を上回ることができました。
広島県は、全国一のレモン生産量を誇り、その需要も、年々、高まっています。しかし、農家の離農や、高齢化によって、耕作放棄地が増加し、人手不足の現状です。知り合いの農園さんから、人手が不足しているレモンの加工作業、収穫、枝の剪定、計量、袋詰め、搾汁、黒点、内袋取り、箱詰め、発送などを紹介され、作業所として、力を注いでいます。
売上を伸ばすためには、手狭になった作業場を改修して、効率をアップすることが必要です。さらに、農園へは、車で片道、40分ほどかかりますが、生産性を向上するには、人も、荷物も、効率よく移動できる車を、新たに購入することが不可欠です。
安心、安全な、広島のレモン加工作業を拡大することによって、売上を向上し、工賃アップを実現させたいと思います。
主部2アルシオン。静岡県三島市。
アルコール冷凍機、冷凍庫の購入。
- 就労継続 B型。
- 2018年度、平均給料、22,090円。25人。
- 2021年度、目標給料、27,778円。27人。
キクラゲの販売促進で、事業収益向上。
合同会社ジョイ ファーム大分が運営する、就労継続支援 B型事業所、ジョイ ファーム大分では農産物、イチゴ、イチジク、ナシ、プラム、キウイの生産、加工、販売とともに、手作りパンの店を運営しています。
2018年には、当社の、県内初、国内産きくらげ栽培を活用した、障害者就労支援事業への取り組みが、大分県経営革新事業の認証を受けて、翌年から生産を開始。現在、流通する、キクラゲの98パーセントが中国産であり、国内産はほとんどありません。特に、白キクラゲは、料理人でさえ見ることの少ない、希少な高級食材です。収穫した白、黒キクラゲを生に近い形で長く保存して、販売するためには、アルコール冷凍機、冷凍庫を利用することが最適であることが分かり、助成を活用して整備します。
現在、キクラゲの取引は、県内の高級ホテルや、高級料理店と、おこなっていますが、冷凍機の導入により、これを全国に広げることが可能となり、平均月額工賃の向上に資することは明らかです。
主部3くまもと障害者労働センター。熊本県熊本市。
弁当事業拡大のための設備整備。
- 就労継続 B型。
- 2018年度、平均給料、35,836円。21人。
- 2021年度、目標給料、47,615円。27人。
財団弁当塾で学び、配食サービス事業拡大へ。
くまもと障害者労働センターの、就労継続支援 B型では、3年前までは、カフェの運営部門、菓子の製造部門、営業担当の販売部門の3部門で、事業をおこなっていました。しかし、熊本地震により被災。カフェの運営から、弁当事業へ転向しました。現在では、1日、80食まで増加してきましたが、旧カフェの設備をそのまま使用しているため、動線や、設備に課題があります。
そこで、法人として、新しく作業場を建設、助成でスチーム コンベクション、 IH ジャー、ラピッド チラーなどの厨房機器を充実し、配達用の車両を購入することにより、弁当事業を強化していきます。さらに、法人職員が財団の弁当塾に参加し、弁当製造のノウハウ習得と、売上増に取り組みます。
この構想は、当センター内にワーキング チームを結成し、弁当塾で学ぶ、 PDCA サイクルを回すことによって、確実に実現することを目指します。現在、焼き菓子の営業で築いている販売ネットワークを活用して、弁当は、2021年度までに、200食に増やす予定です。